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うつ病の原因と治療(その3)

うつ病では、前頭葉機能の低下と前部帯状回血流の増加が特徴

うつ病の患者では、前頭前野の機能が低下していることは、研究者の一致する見解である。私の意見としては、うつ病では前部帯状回の活動性が亢進している。この現象は、神経症の病態と大差がない。そのために、うつ病でも、強迫性障害でも、同じようにSSRIが効果を示すのだと思われる。
うつ病の患者では前頭前野の広い領域の活動低下が推測されるが、広島大学の山脇成人教授によれば、前頭前野の背外側(46野)も機能低下があるようである。

 「機能的MRI(fMRI)による語流暢性賦活課題を用いた検討をうつ病患者と健常者で比較した結果、うつ病患者では左前頭前野のブロードマン46野の活動低下が認められた。」
 ワーキングメモリの機能の中枢である前頭前野46野が低活性化ならば、うつ病の人は、仕事ができない、人と会えない、などの症状があらわれるのを、説明できる。こういう機能をはたす脳部位がすばやく回転しないのがうつ病である。参考記事で考察した。
 さらに、山脇成人教授の興味ある研究がある。快の時に、活性化するのが、46野である。不快の時に活性化するのが前部帯状回である。

 「さらに国際的に快・不快の情動賦活が標準化されたInternational Affective Picture System (IAPS) を用いた快・不快の予測課題を健常者で検討した結果、快の予測は左前頭前野が、不快の予測は右前頭前野および前部帯状回が優位に活動していることが明らかとなった。 うつ病患者と比較検討したところ、うつ病では快予測に関与する左前頭前野の活動が低下していたのに対し、不快予測に関与する右前頭前野、前部帯状回の活動は亢進しており、不快予測が優位な状態となっているため悲観的思考になることが推測された。」

上記のうつ病の病態は実は神経症の病態と大差がない!?

このようなうつ病のメカニズムが、不安神経症(現在は気分障害に分類されている)の病態と一致しており、神経症と精神疾患の境界線が不明瞭になっている。私は両者は内臓疾患に例えるならば胃炎と胃がんのような関係で、同じ臓器部位で、関連性を保ちながら、重症度が違っている、そのような疾患群だと考えている。
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静岡県の精神科医師です。企業のストレスチェックを引き受けています。

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